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心理学勉強用

【04】認知についての心理学

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【04】認知についての心理学

【1 記憶】

学校で学んだことやさまざまな思い出は、記憶の中にそれをしまい込んでいない限り思い出すことはできない。

記憶の3つのフェーズ
①記銘:経験(考えたこと・感じたことも含む)を記憶にとどめておく
②保持:記銘したものごとを記憶の中に保存しておく
③想起:保持した記憶の内容を思い出す→再生再認
・「再生」記憶した情報をそのまま想起する(歌の歌詞や人の名前など)
・「再認」複数の選択肢から答えを選ぶ、与えられた項目の正否を答えるなど



【2 記憶の仕組み】

感覚記憶
視覚・聴覚などの感覚器官は、非常に短時間ではあるが入ってきた情報を保存しておく機能をもっている
ただし自分の意志で保持する・しないを選べない

短期記憶
短時間の記憶を担う部分で、感覚記憶に保存された情報の一部が短期記憶に送られる
働きが失われると、数秒前のことが思い出せなくなり大きく混乱をきたす

維持リハーサル:短期記憶の情報をしばらくとどめておく方法
例)電話番号や聞き慣れない言葉をメモするために覚えておく必要があるとき、口の中でブツブツと繰り返す

短期記憶に保持しておける数
マジックナンバー±2(G.A.ミラー)
人が一時に意識できる事柄の数が、多くの場合7個前後であることから
1週間が7日、1オクターブが7音など
7文字という意味ではなく7個分のかたまり(チャンク)と考える

ワーキングメモリー(A.D.バデリー)
もとの情報に新たな情報を付け加えて、内容を適宜更新する操作
例)暗算での繰り上がりや繰り下がりなど

長期記憶
知識、経験などは全て長期記憶に保存されている
膨大な長期記憶から必要な事柄が活性化・意識化され、短期記憶やワーキングメモリーに呼び出されて活用される



【3 スキーマ】(F.C.バートレット)

長期記憶とは、記銘された情報をそのまま保存しておくだけの「入れ物」ではない
記憶の想起がそのまま記憶から取り出すのではなく、保持していた内容をつくり直し(再構成)するものであると主張

スキーマとは
・再構成のもとになっている、知識や文化的枠組みのこと
・互いに関連しあった概念の集合体で、人が理解したり考えたりするための一般的な概念枠組みを提供するもの
・ほとんどの知識は、スキーマとして脳内に保存されていると考えられる
・人間が何かを理解したり解釈したりするときに必要なもの
・新しい情報は不完全で曖昧だが、既存のスキーマと関連づければはっきりとする
・不足している情報を憶測で補うための助けをしている



【4 スクリプト】(R.C.シャンク&R.エイベルソン)

スクリプトとは
・スキーマの一種
・特定の状況の下で、物事がどういう順序で進行し、そこでどのような行動が期待されているかに関する知識
・スクリプトの内容は文化による相違があるため、あるスクリプトを持っていてもいつでもどこでも通用するわけではない
例)レストランで人が通常行うと思われる行動と順序
①レストランに入る ②席を取る ③注文する ④待つ ⑤料理が来る ⑥食事をする ⑦勘定を済ませる ⑧レストランを出る この一連の流れをスクリプトと呼ぶ


【5 理解を深める、教室での実践的試み】(J.ブランスフォード)

新しい情報をしっかり定着させるためには、既存のスキーマと新情報の関連付けが必要
新しく得た知識は、スキーマとの結合が十分でないと「必要なときに取り出して使える知識」にはならない可能性が高い

知識の再利用
・学校などで得た知識が全て、別の場所で再利用可能であるとは限らない
・勉強したのに試験でうまく答えられなかったのは適切に知識を再利用できなかったから
活性化された知識:必要なときに適切に利用可能な知識
不活性な知識:学習したはずなのに適切に利用できなかった知識
→そのまま思い出すだけなら良いのに応用問題ができないのは不活性な知識だから

知識が活性化・不活性に分かれるポイントは学び方にある
事実中心より問題中心
〈同じ科学の教材を読ませ、どれくらい、何を覚えているかを調査〉
事実中心学習条件
テストのためにできるだけ多くの項目を覚えるように指示
→既存の知識から導き出されるようなごく一般的な回答が目立った

問題中心学習条件
旅行を計画しているつもりでその準備として読むように指示
→学習した知識が積極的に利用された

学習環境がもっているべき要素

①学習者中心
学習の主体である子ども自身が、自分で問題をとらえ、それを自ら解決するための活動が学習の中心になっているような学習である必要がある

②知識中心
公式などの命題の意味が明確に理解され、どのような場面でどのように意味をもつものであるか分かっていることが重要

③評価中心
評価は教師だけでなく、生徒自身も行うべきである
自分が今直面している問題の重要なポイントは何かなど、生徒自身に問いかけ模索する活動が行われるべき

④共同体中心
子どもを取り巻く社会が一体となって、よい学習環境を整備しようとする取り組みをすることが望まれる
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